引きこもりでお悩みのご家族の方へ

引きこもりでお悩みのご家族の方へ

引きこもりは、内閣府の推計(2013年)で、全国に推定70万人いるとされ、予備群を含めると150万人を超えると言われています。単純計算で100人に1人となり、関わる家族の方々の人数も含めると、このテーマで悩む方々の数は、相当数に及ぶと推測されます。

 

当院においても、ご本人様のご家族が引きこもりの問題を解決するために、お越しになる場合があります。 

 

「当事者ではなく、どうして家族が?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこれは適切な問題解決のアプローチであると当院と捉えています。

 

それを裏付けるのが、1960年にイギリスで提唱された「EE」という概念です。これは、Expressed Emotionの略で、「感情表出」と訳されるのですが、ご本人様と家族の人間関係を表す指標となります。このEEという指標と心の病の再発率は関係があり、家族の接し方が「うつ等の心の病」の再発防止や症状の緩和に繋がると言われています。
(参考:大塚製薬株式会社運営「すまいるナビゲーター」家族の支援ガイド)

 

EEが高い家庭程、再発率が高くなると言われており、ご本人様に対して「過剰に反応する(この子は私がいないとダメ)」「敵対心を持つ(この子さえいなければ)」「恐怖心を持つ」などの反応が、症状に影響すると言われています。

 

実に高EEと低EEの家庭では、4〜5倍の再発率の違いがあると言われています。

 

もちろんこれらはあくまでも指標のため、「誰が悪いのか」犯人捜しをするためのものではありません。同じ家庭という環境の中で、このような指標の話を持ちだしても、悩んでいる現状があるため、本末転倒です。(低EEの環境にしましょうと言っても、簡単に変化する環境であれば誰も苦労しないはずです)

 

当院では、そのような現状も踏まえた上で、何を行うのが適切なのか、各種カリキュラムをご用意しております。

 

そして、ご家族様がお見えになられた場合、当院では、ご家族様にもメディカルカウンセリングの体験をお勧めしております。理由は、ご家族様も苦しい環境の中で、耐え抜いてきているから、そして、このプログラムを体験頂くことで、家族であるあなたが、ご本人様をカウンセリングするスキルも身につけることが可能となるからです。

 

家族の支えという「力」の偉大さ

「私の育て方が悪かったのかな」「昔はあんなじゃなかったのに」「あの出来事さえなければ、あの時から、あの子の心の調子が悪くなった」など、ご心配されているご家族の方も多いのではないかと思います。

 

ヘタに過剰に接しすぎるものよくない気もするし、冷たすぎるのも良くないからしれない・・
と暗中模索の状態のご家族の方も、相談にお見えになります。

 

当院は、ご本人様にとって「家族ほど強力な味方はいない」というスタンスをとっており、そのような問題意識のあるご家族の方にも、お越し頂ければと考えております。

 

ご家族の状態をみて、自分を責めるお気持ちも十分にわかります。ゆえに、誰も責めずに、ご本人様が本来持つ、素晴らしさを引き出すことで、楽に改善していく道を歩めないかと思います。

 

当院では、ご家族の方がカウンセリングの手法を身につけるカリキュラムもご用意しており、ここで行うカウンセリングとは、「相手の問題を解決しよう」というプロセスを経るのではなく、「相手が持つ本来の素晴らしさを引き出すことで解決する」というプロセスを経るものです。

 

そのため、ご家族が構えてカウンセリングを行う必要がなく、自然な日常会話で実践することが可能となります。

 

本来、ご家族の協力ほど心強いものはありません。今お困りの方は、お気軽にご相談ください。